「九度山の富有柿」宮本農家様のご紹介

日本一と称される、九度山の富有柿

　高野の山並みが紅く染まる頃、九度山では富有柿の収穫が最盛期を迎えます。
今年も、和歌山の名産として名高い富有柿を丹精込めて育てる宮本農家様へ出向き、柿の状況や味の確認を行い、厳選いたしました。
　九度山町は、紀伊半島の中央に位置する果樹栽培の名地。温暖な気候と保水力に富んだ肥沃な土壌に加え、県内最大の河川・紀の川から生まれる上昇気流と、高野山麓から吹き下ろす冷気が交差することで、昼夜の寒暖差が自然に生まれます。この恵まれた環境が、果実に甘みとコクを与え、柿づくりに最適な条件を整えています。
　中でも「富有柿」は、甘柿の王様とも称される品種。九度山産の富有柿は、その品質の高さから“日本一”との評価を受け、全国の柿ファンを魅了し続けています。

柿農家宮本様｜100年の歴史と受賞歴が語る、確かな味わい。 　和歌山県九度山町で100年以上にわたり柿づくりを続けてきた宮本さん。現在は4代目としてその技術と想いを受け継ぎ、日々畑に向き合っています。
　約2ヘクタールの広大な農園の隅々まで目を配り細やかな手入れを行っています。木の健康を土から支えるため、牛の堆肥を撒き栄養価の高い土壌を生みだすなどの工夫を凝らしています。また、果実に十分な栄養が行き届くよう摘蕾と摘果を行い、収穫が終わった後も来年に向けて丁寧な剪定を重ね、毎年美味しく美しい柿が実るよう丹精込めて育てられています。豊かな土壌の力を最大限に引き出す手間ひまが、味わい深い柿を育てる土台となっています。
　昨年はカメムシの被害、今年は猛暑による影響で障がい果が増えており、ヘタすき(果実とヘタの葉の間に隙間ができること)で果実に傷が入り落下してしまうものも多く、形の良い富有柿は貴重とのこと。昨今ではイノシシやカラスなどの被害もあり、畑の管理もより一層丁寧に行われています。
　宮本さんの柿はまさに“柿の王道”ともいえる味わい。和歌山県富有柿品評会で「県議会議長賞」を受賞した実力派で、柿本来の独特な味と風味がしっかりと感じられます。富有柿はもぎたてでも強い甘みがありシャキシャキとした食感が楽しめます。完熟した後も強い甘みは変わりませんが、なめらかな口当たりが楽しめます。昔ながらの柿の風味が後味にしっかりと残り、深い余韻を堪能できます。